2021年7月8日の沖縄タイムスの記事によると、米軍普天間飛行場の貯水槽にある有機フッ素化合物(PFOS)を含む汚水を、米軍がどう処理したいのかが分かる内容でした。。
PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)は、有機フッ素化合物の一種で発がん性などが指摘されている化学物質です。
厄介なのは、一度体内に入ると分解や排出がされずに体内に残り続け、人体に悪影響を及ぼす事です。
残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)で国際的に製造・使用が制限され、国内でも一部例外を除き原則的に使用・製造が禁止されています。
そんな危険な化学物質が、飛行場の泡消火剤に利用されていました。
飛行場では離着陸の際などのトラブルで大規模な火災が起こってしまう可能性があるため、消火剤が常備されているのは分かりますが、その消火剤の中に発がん性物質が含まれていたわけです。
しかも2020年4月には、その泡消火剤が沖縄県内の周囲の河川に大量に流出する事故もありました。
記事によると米軍は、米軍普天間飛行場の貯水槽にある有機フッ素化合物(PFOS)を含む汚水を、水で薄めて周辺の河川に放出したい、と日本政府に伝えた、という事です。
PFOSの濃度を国の暫定指針値内の濃度まで薄めるということです。
これに対し、宜野湾市の多和田功吉政策部次長は、
「いくら薄めても流していいものではないという認識」
と述べています。
どうすれば良いのかは更なる議論が求められるのかもしれませんが、化学的に無害化する方法がないんでしょうかね・・・。
福島の放射能汚染水と同じで、近隣住民にとって、やはり不安が消えることはないでしょう。
SDGs6番の目標にあるように、「安全な水」は、沖縄でも求められています。