うるま市の米陸軍貯油施設から有機フッ素化合物を含む汚染水の流出が発覚。現場周辺の排水路や湧き水から有害物質が検出ました。
2021年6月10日、うるま市昆布のアメリカ陸軍貯油施設にある、金武湾第3タンクファームから、有害性が指摘されている有機フッ素化合物(PFOA、PFOSなど)を含む消火用水の流出が発覚しました。
大雨の影響で、最大2460リットルもの汚染水が基地周辺に流れ出たそうです。
排水路は天願川に繋がっており、もともと過去にも天願川では高濃度の有機フッ素化合物が検出されています。
宜野湾市の普天間飛行場付近や、那覇の航空自衛隊の基地からの流出事故もありましたが、うるま市でも同様のことが起こってしまっています。
沖縄の水源を汚染している有機フッ素化合物は、PFOS・PFOA・PFHxSなどと呼ばれているものです。
PFOS・PFOA
有機フッ素化合物の一種。発がん性などが指摘されている。
PFOSは残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)で国際的に製造・使用が制限され、国内でも一部例外を除き原則的に使用・製造が禁止されている。
PFOAは世界保健機構(WHO)の外部機関が発がん性の恐れがある物質に指定し、主要な科学メーカーが既に自主的に使用を廃止している。物質としての安定性が高いため、環境中でほとんど分解せず、生物中に蓄積することが懸念されている。
専門家の調査によると、発覚から1ヶ月後の調査でも、排水路から国の安全指針値の3.7倍もの量のPFOS、PFOAが検出されたとのことです。
分析を依頼した京都大学の原田浩二准教授のコメントによると、
「流出のあった汚染水そのものではないにしても、この濃度は簡単には出ない。
施設周辺で過去からの汚染があることを示している」
とのことです。
沖縄県には、31の米軍専用施設があります。
陸軍貯油施設はうるま市と沖縄市、嘉手納町、北谷町、宜野湾市に分散しています。
宜野湾市の調査にあるように、人間の体内に有害物質が蓄積されてしまう事を思うと本当に水を飲むこと自体が不安になってしまいますね。。
しかも知らない間に長期間汚染されているかもしれないなんて・・・