浄水されているはずなのに、PFAS高濃度でニュースに!北谷浄水場
那覇市にも供給されている北谷浄水場からの水道水。
以前から発がん性が指摘されている化学物質有機フッ素化合物(PFAS)が検出されて問題になっていました。
当然、水道局が対応してくれているかと思いきや、
2022年5月、またもや高濃度検出で全国ニュースになりました。
今回の北谷浄水場の問題
2022年5月20日、沖縄県の北谷町にある、北谷浄水場で、有害な有機フッ素化合物が浄水後にもかかわらず、浄水前より高濃度で検出されるというケースが頻発し、NHK全国放送でニュースとして取り上げられる事態に陥っています。
県によると、北谷浄水場の水に含まれている有機フッ素化合物のPFOSとPFOAについて、2021年度の51回の調査を行ったそうです。
その51回のうち、40回が浄水前よりも浄水後の方が有機フッ素化合物の濃度が高い値が検出されたとのこと。
調査全体の78%程がこのような逆転状態では、もはや北谷浄水場は浄水の機能を果たしていないと言えるレベルと言えるのではないでしょうか。
こうした逆転ケースは以前から頻発していて、平成30年度が42%、令和元年度が64%、令和2年度が74%などと増加傾向にあるそうです。
『原因は、水を浄化する活性炭の経年劣化で、取り除いたPFOSなどが逆に水道水に流れ出した』とみられる、とのこと。
県は対策として、活性炭の交換サイクルが8年だったのを、4年にするそうです。
でも、それって、安心できるレベルなのでしょうかね。。。
そして、活性炭の経年劣化が原因ということは、他の浄水場でも同じような現象が起こらないとは限らないということに。。。
水浄化後に有機フッ素化合物が高い値に 活性炭の経年劣化か - NHK NEWS WEB
北谷浄水場について
北谷浄水場は、沖縄県企業局という県の地方公営企業が管理しています。
昭和62年に開始された歴史ある浄水場で、水道用水では県内最大規模の浄水場です。
水源は、西系列・中部河川(比謝川、長田川、天願川など)、倉敷ダムや嘉手納井戸群等です。
かつて水質が年々悪化していたため、通常の処理工程では浄水しきれなかった経緯から、オゾンや活性炭による高濃度浄水処理施設が設置されています。
さらに供給量を安定させるために、海水を淡水化する施設(国内最大級)、や水質を安定化させるための硬度低減化施設もあります。
各処理工程を経て浄水された水道水は、北谷町・沖縄市・北中城村・中城村・宜野湾市・浦添市・那覇市の7市町村に供給されています。
管理 | 沖縄県企業局 |
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特徴 | 県内最大規模の浄水場 | 水源 | 西系列・中部河川(比謝川、長田川、天願川など)、倉敷ダム、嘉手納井戸群など |
供給先(7市町村) | 北谷町・沖縄市・北中城村・中城村・宜野湾市・浦添市・那覇市 計約45万人 |
当サイトでも紹介しているように、沖縄の米軍基地から流出した発がん性など有毒な成分が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)が水道水に混じっている問題。
那覇市にも供給されている北谷浄水場からの水道水に含まれていたPFAS検出問題で、那覇市民から訴えがなされた事なども紹介いたしました。
2016年 | 北谷浄水場の取水源である嘉手納基地周辺の地下水や川で、有機フッ素化合物が高濃度で検出 |
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2020年4月 | 米軍普天間飛行場から有機フッ素化合物が含まれている泡消火剤が周囲の河川に大量に流出する事故発生 |
2021年12月 | 那覇市の市民より、「汚染された飲み水が供給された恐れがある」として水道局に住民への血液検査を実施するよう要求 |
2022年5月 | 北谷浄水場にて浄水後に有機フッ素化合物の濃度が高くなる逆転現象が起こっていることが発覚 |
まとめ
- 北谷浄水場にて、浄水後に有機フッ素化合物が高い値に
- 原因は活性炭の経年劣化
- 沖縄の水道水は未だ不安と隣合わせ。。