川の水や地下水から高濃度のPFASが検出された、というニュースはこれまでに何度もお伝えしましたが、今回は、なんと住民の血液から高濃度のPFASが。。
その実態をお伝えします。

舞台となったのは、広島県東広島市八本松町です。
この地域では2024年2月、住民が生活や飲料水として使っていた井戸水から、国の暫定目標値(1Lあたり50ナノグラム)の300倍にあたる「1万5000ナノグラム」という、飲用水としては全国最悪値のPFASが検出されていました。
「美味しい水だから」と長年この井戸水を飲み続けてきた住民の方々は大きなショックを受け、行政に血液検査を求めました。
しかし、自治体側は「不安を煽るだけ」などとして検査を拒否。そのため、住民自らが1人あたり数万円の費用を自己負担し、民間機関で血液検査を実施したのです。
その結果は、想像を絶するものでした。
アメリカの学術機関が示す「健康リスクが高まる目安(1mlあたり20ナノグラム)」を検査した13人中12人が超過。
最も高い数値を出した住民は、なんと指標の110倍を超える圧倒的な高濃度だったのです。
47年間この地で井戸水を使い続けてきた80代の住民の方は、過去に様々な内臓の病気を患っており、「どうしていいか分からない」と恐怖とショックを隠せない様子で語っています。
さらに今回の調査で、汚染の舞台は水だけではなく「土」にまで広がっていることが分かりました。
ニュースによると、採取された土壌から、水の中よりもはるかに高い濃度のPFASが検出されたのです。最も高い地点では、PFHxSなども含めると1キログラムあたり47,899ナノグラムという桁違いの数値が確認されました。
これは、同じ地点の水に含まれる濃度の約7倍にあたります。
専門家によると、特に主成分であるPFOSは「土に吸着しやすい」という性質があるため、水から土へと徐々に移り、そこでどんどん濃縮されて蓄積してしまうのです。
この「約44,200〜47,899ナノグラム」という数値がどれほど異常かというと、今から6年前(2020年)、ここ沖縄の米軍普天間飛行場で泡消火剤が大量に流出する大事故が起きた際、事故直後の基地内で検出された土壌の最高値(約30,000ナノグラム)を大きく上回るレベルです。
事故直後の基地の中よりも、住民のみなさんが暮らす日常の土地の方が高濃度に汚染されているという現実は、言葉を失うほどの衝撃です。
現地では家庭菜園で野菜を作って食べている住民の方も多く、「自分たちが食べる野菜は大丈夫なのか」と、目に見えない土壌汚染の恐怖に直面しています。

3つ目のポイントは、この汚染が「過去のもの」ではなく、「今もリアルタイムで拡大し続けている」という点です。
原田教授の指摘によると、PFASは土壌の中でじわじわと沈みながら、周囲の地下水へとさらに浸透し、範囲を広げていく特性があります。
つまり、仮に今すぐ汚染の大元(発生源)を突き止めて撤去したとしても、すでに土に染み込んでしまったPFASによって、地下水への汚染は長期間にわたって止まらないということです。
東広島市のケースでも、すぐそばの米軍川上弾薬庫で過去にPFASを含む泡消火剤が使われていたことが分かっていますが、行政側は未だに「因果関係は不明」としており、対策は後手に回っています。
沖縄でも、日米地位協定の壁に阻まれて基地内の調査が進まないもどかしさがありますが、本土でも全く同じ構造の壁が立ちはだかっています。
ここで絶対に知っておいていただきたいのは、PFASは「沸騰(煮沸)」させても絶対に消えないということです。それどころか、熱をかけると水分だけが蒸発してしまい、水の中のPFAS濃度は逆に濃くなってしまいます。
家庭でできる確実な対策は、PFAS(PFOS、PFOA、PFHxS)をしっかりキャッチして除去できる、信頼性の高い「浄水器」や、ウォーターサーバーを使用することです。
地下水や湧き水は、巡り巡って私たちの生活圏、そして水道水の源流へとつながっています。
国がまだ検査していない物質があり、土壌にまで蓄積して広がり続けているからこそ、私たちは行政の基準を盲信するのではなく、正しい知識を持って「自分で安全な水を選ぶ」という意識を持つ必要があります。
大切な家族や子どもたちの未来の健康を守るために、まずは毎日の飲み水、お料理に使う水から、家庭でできる確実な防衛を意識しましょう。
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